レビュー 勝間和代/会社に人生を預けるな:リスクコントロールのために

一般に、みんなリスクを採るの好きだよね。しかもとんでもないリスクを意識せずに採っている、リスクコントロールの意識がない人が多いように思う。

そのひとつが不動産の購入だと思うし、頭金の6倍の借入れをするなんてザラで、レバレッジ6倍(!)だと考えるととんでもないリスクだし、5000万円の借入れと実際の返済額、生涯年収を考えると、生涯年収のうち半分近くを既に使っているようなものになっている人も多いんじゃないだろうか。

私はあんまりリスクは取りたくないので、そういう生き方をしているつもり。リスクを採るときは慎重に、リスクを計算して、失敗したらどうしよう、とかを考えながら生きよう。


付箋したところメモ

終身雇用制を前提にしていると、企業にワーク・ライフ・バランスを進めるメリットがない

ほんと、流動性が低いな、と思う。会社に対しての文句はすごい言うけど、そういう人に限って転職が選択肢になかったりするのは不思議だ。そんなにイヤなら次に行けばいいじゃんか。

ワーキングマザーが働きやすい会社は業種ではなく、企業の規模に依存している

これは実感ともあっている。さらに、規模だけではなくて、世界的に展開している会社の方がワーキングマザーが実際に多い。国内のマーケットしか対象にしていないと、わけのわかんない毎日新聞読んでいるだけのマネージャとか、社内失業した人がいつまでも居残っている。平和な話だな。

企業内の意志決定層やマネジメント層に、「なぜこんなにも老人が多いのか」

これは企業だけでなくて、国、市町村レベルのマクロな視点でも同じだろう。
これも国内のマーケットしか対象にしていない会社だと老人がマネジメント層に多いのではないかな。
しかも、老人たちが無能だから困るのよな。我々の富を奪いながら逃げ切って、尻ぬぐいはあとの世代という浅ましさに頭に来る。


そろそろ日本を捨てるべきなのだろうか。と考えても捨てられないのが弱さよな。選択権がないのはリスクが高い。

「経済はネズミ講である」

amazon:すべての経済はバブルに通じるの中の言葉だそうだ。
ネズミ講って何?

リスクマネジメントは、過度の変動を抑えること

これは実践できているだろうか。資産運用に関してはかなりリスクというか分散が大きいけれど、他の事に関しては抑えられているように思う。


今回の不景気でも特に生活に影響はないので、マネジメントはできていると考えて良いのかな。
そもそも支出が少ないから当たり前かも。

外食をしたり、コンビニでお弁当を買って食べたりすることもすべてリスクである

この意識がある人はとても少ない。
私は外食のときも、危なそうなものができるだけ少ない店、少ないものを選ぶし、コンビニのものはやむを得ない事情がない限り口にしない。口にしないといけないときも、弁当ではなくて、カロリーメイトみたいな加工食品を選ぶ。なぜならばリスクが低いと思うから。

料理をするのもこれが理由で、手間暇を惜しんでできあいのものを食べても、長期的なリターンがマイナスになる可能性がある。

毎日マクドのお昼御飯にしている忙しい人がいるけど、そこで毎日節約した30分が、10年後の一年の入院なんかで帳消しになるリスクを考えての選択だろうか。


食材を選ぶのも同じで、加工度が高い=リスクが高い、と考えているのでできるだけ加工度の低いものを使う。そのうちこれにつてもまとめておこう。

タバコを吸う人の母集団は吸わない人の母集団に比べて、寿命は統計的優位に短い

ヘビースモーカーズバイアス heavy smoker's biasの話。
統計の概念がない人と話すと疲れる。統計の概念さえ知っていれば、水素水とかインチキ科学に騙される可能性もかなり下がると思うのだけどな。勉強したいと思う人は少ないのは、みんな騙されたいのだろうか。

既存の枠組みを理解して即答する

難易度の高い資格試験をクリアした人たちは、この能力は高いと。
でも、そうでない人を選抜する仕組みがないのが問題か。
さらに、そうでない人たちを育てる仕組みがないし、報われる仕組みがないので悪循環だな。

大多数の組織では、なんとなくなし崩し的に意志決定がされている

確かに。数字を使った議論もないし、上司やマネジメント層に報告するときには選択肢を乗せて、どれがよいかを選んでもらおうというような資料の作り方をすることが多い。

受けられる教育の幅が親の所得階層で決まってしまうような社会

教育をないがしろにした国は亡びると思うんだけどな。
老人にばっかり金をばらまいて、子どもにお金を配分しない、むちゃくちゃだ。
それでもって少子化だなんだと若者を責めるんだから頭おかしいんじゃないか?
もっと子どもに、教育にお金をかけてよいと思う。人がこの国の資源でしょう?

65歳向けの予算が対GDP比で8%あるにもかかわらず、14歳向けの予算が0.75%

異常だな。どうしてそんなに歪むんだ?
どうすればいいんだろう?さっぱりわからない。

リスク教育を行わなければならない

リスク教育ってなんだろう?

美肌に向けたリスクマネジメントとは、身体にとっていいもの、正しいものを食べ、よく眠り、運動すること

エステに行くのは、自分の皮膚管理を外部に預けてしまうリスクの高い行為。
エステには良質なプロが存在する確率が極めて低く、定期的なメンテナンスと商品を売ることで消費者からむしりとろうとする構造があると。同じ観点だと美容皮膚科もそうかもしれないな。

日本に任せておけば、それほどひどいことはしないだろうといったような信頼感

国際社会における日本の立ち位置って、日本のメデイアはきちんと伝えていないような気がする。