賃貸物件を探すのに不動産屋さんは使えない

不動産屋さんへ直接行って物件を紹介してもらう時代は終わった?

もう、不動産屋さんへ行かないと物件が見つからない時代は終わりつつあるんじゃないだろうか。

10年前に引越をしたときには、まだネットではChintaiぐらいしかサイトが無くて、サイトへの情報の反映も遅くて、実際に不動産屋さんへ行く価値があったような気がする。

今回、引っ越すための物件を探して回っていて、不動産屋さんしか持っていないような物件情報は、ほとんど無かった。それどころか、私の方がその地域の物件情報に関してはよっぽど詳しい、という逆転が起きていた。

不動産屋さんのアナログな仕事ぶりと生産性の低さ

不動産屋さんの仕事ぶりを見ていると、アナログがまだまだ現役で、情報のやりとりもFAXが中心で、FAXで送られてきた物件情報を大量にファイルして手で探す、という最近主流となったPC中心の仕事の方法と比べると旧態依然というか、よくソレで仕事できますね、というアナログ具合で驚いた。

もちろん、アナログにだって良いところはあるのだろうけど、その良さは、複数のサイトを条件を絞りながら横断的に検索するメリットに適わないと思う。

今も不動産屋さんに直接行って物件を探す人って多そうだし、適当に物件情報掲示してエサに食いつくカモを待つような商売のやり方で、アナログの仕事のやり方が続けられてしまうから,ディジタルに切り替えるモチベーションが沸かないんだろう。


ソレを考えると、他の仕事と比較して、非常に楽な業種のように感じる。
だって、大切なのは客が釣れるエサをぶら下げて後は食いつくのを待つだけ。そのエサだって、専任じゃない限り仲介物件で他の会社から情報はもらえる。

結局、検索できるんだから自分で探した方が良い

広域を対象としている不動産屋さんの場合、希望地域が決まっていた私のような場合に、その希望地域に関する詳細な情報を持っていないことが多いです。

その希望地域について、あらかじめ2ヶ月ぐらい物件情報サイトを毎日見続けると、その地域の家賃相場がつかめてきます。また、良さそうな物件は複数のサイトで同じ情報を見ることになるので、不動産屋さんと対峙したときに、対等の情報量を持つことができます。

これはあまり意識していませんでしたが、こちらがその地域に関して詳しい、物件情報について詳しいと、不動産屋さんの出方が違って、普段は出さないで契約まで持ち込むので出番が無いであろう最終兵器である分譲賃貸の情報をもらえたりしました。

どんな仕事でもそうだと思いますが、持っている情報が少ない状態で仕事をするのは不利ですよね。


広域ではなく、地元密着の不動産屋さんでも、十分な情報を仕入れておいて損は無いと思います。

不動産屋さんに行くときに、ノートPCを持っていくだけでも情報量で負ける?ことはないはず。
なんせ、不動産屋さんはアナログ全盛なので、グーグルマップとストリートビューが使えるのは便利です。

物件を見に行くときに

物件を見に行くときには、

  1. ポケットマップ
  2. 方位磁針
  3. メジャー
  4. デジカメ

は必ず持っていった方がよいです。ポケットマップは意外と便利で、その地域の土地勘がない場合に威力を発揮します。携帯のGPS地図でいいじゃん、と思っていたのですが、これはまだ携帯よりはポケットマップの方が便利でした。

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方位磁針とメジャーは、不動産屋さんが持っていることが多いですが、案外持っていないことがあるので自分で持っていった方がよいみたいです。

デジカメの撮り方

デジカメは、複数の物件を見たときに意外と詳細の情報を覚えていなかったりするので必携ですね。
入り口で物件名を取っておくのがポイントでしょうか。

静止画だけではなくて、動画で入り口から各部屋まで通して撮っておくと空間の感覚がつかめるのでオススメです。

どうやって物件情報を探すべきか

ありきたりですが、複数の賃貸情報サイトを最低1ヶ月は見続けることでしょうか。
その場合に、新着物件リストのメール通知サービスを使って、毎日新着情報をチェックし続けると、相場観が養われるように思います。

新着メールサービスは、HOMESが充実していて、CHINTAIはメールサービスを構築してから年数が経過しているのかちょっとユーザにとって不便です。該当物件が無くてもスパムのようなメールが届くし、メールだけでは物件の詳細がわからないのでサイトまで行く必要があります。

HOMESは5件メールサービスに登録できるので、細かくMECEに条件を分けて登録しておくと確認が楽です。

HOMESに載っていない物件があまりないような印象がありますが、横断検索できるサイトも時折見ておくと、たまに見かけない物件を見つけることがありました。

フォレントとHOMESは似たような物件が見つかることが多いです。

HOMES

新着物件メールが便利。

5件登録できるので、15万円以下、20万円以下、地域なんかで分けて登録しておくと毎日メールが届くのでそれだけでも情報収集は十分かも。

SUUMO/フォレント

使った物件検索サイト

ここは使いやすいです。物件メール通知サービスがないのが惜しい!
写真と間取りは大切。内見せずに契約する人もいるみたいですが、お見合いすらせずに経歴だけれ結婚を決めるようなものであろうと師は言っていました。
こういうマッシュアップ的なサイトがあまり無いのは不思議。

地図検索だとピンポイントで場所がわかります。コレは便利。

ヤフーの賃貸検索も横断検索ができるのと、ユーザーインターフェースが便利です。

地図検索が便利です。
こちらもピンポイントで場所がわかります。

ただ、どうにも営業の方のメール対応が感じが悪くて、一度もお世話になることはありませんでした。

不動産屋さんからよく聞いたセリフ

  • 「既に申込が入っているので、今日中に決断してください」

ほかのバリエーションとして、物件を見に行った帰り道で携帯に電話が来て「あのあとすぐに見学のお客さんが見えて、かなり乗り気だったので明日中に返事をください」もありました。

私の場合は、どちらも「それでは他の物件の見学の予約が来週末にあるので、諦めます」と言ったら「実は先に申込をされたお客さんも迷っていてまだ待てます!」という展開になったので、よくある煽り文句だと思ってあんまり気にしないことにしました。それも縁でしょうか。


彼らとしても、何回も物件見に行って決める客よりも、一発で売れ残ってる物件をオススメして契約してくれる客の方がもちろん嬉しいですよね。

物件情報を見るときのポイント

分譲物件だったら,販売価格も見てみる。

厳密には金利なんかで違うだろうけど、ざっくりとした家賃の目安として。

たとえば、

  1. http://s03.megalodon.jp/2008-1123-0144-36/house.goo.ne.jp/buy/um/detail/2/13103/300952/1000002024/b000278820.htmlは、販売価格が3980万円。
  2. 今の不動産の利回りは、4-5%ぐらいだと仮説を立てて、利回りは3980万円*5%=200万円/年。
  3. 200万円/12ヶ月=17万円/月ぐらいが一ヶ月賃料として妥当かな、という仮説を立てる。
  4. そのあたりの賃貸の価格を調べてみる。まったく同じ間取りではないけれど、http://s02.megalodon.jp/2008-1123-0142-02/realestate.homes.co.jp/search/detail/b%5B%5D=1083540004067/tk=3/bsg=1/route=2/が17.3万円。間取りを考えると若干高いかな、でもそんなに相場から外れた価格ではないな、と判断する。

分譲物件の場合は、検索すれば販売価格の情報が手に入ることが多いです。
分譲物件と利回り、賃料を見ておくと、賃貸物件を見るときの家賃の目安として使えるので、相場観を養うのに有用でした。


賃貸物件を見るときも、たとえば、

  1. 家賃が15万円
  2. 15*12ヶ月=180万円
  3. 利回り5%として、x * 5% = 180万円→ x = 3600万円

「この物件、買ったら3600万円か・・・高いか安いか・・・」と考えながら物件を見たりします。賃貸物件の場合は、高いなぁ、と感じることが多かったです。
分譲と比べてしまうと、内装や建物自体のパーツというか重厚感が劣りますね。。

参考書籍

これは読んでおいてよかった。
専任媒介と客付けあたりは知っておくと物件情報の見方が変わります。
1時間もあれば読めるので、不動産屋さんに行く電車内で読めました。

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