イデオロギー装置としての崖の上のポニョ

一言だけ感想を言うと、あまりに怖くて悪い夢見そう。
子どもに見せたらトラウマになるんじゃなかろうか。

※以下ネタバレです。




















映画館で見てきたのだけど、改めて、アニメとか映画とかがイデオロギーを植え付ける装置として強力な役目を果たしているんだろうな、という感を強くしました。


崖の上のポニョであれば、
1 男が女を守るものだ。
2 母親は優しくて強い。
3 指が3本しかないと人間としては不完全。
4 車いすに乗った人間は不幸せで不完全。
あたりだろうか。

ああいう、ひとつの価値観をあたかも普遍的なものとして提示しているという点で、子どもに無邪気に与えて良いようなものではないと思う。


あとは、全体に漂う不穏な空気というか、不吉な空気が非常に気持ち悪かった。
ポニョに限った話ではないけれど、トンネルの不吉な感じとか、生の対比として死を匂わせる表現が多くて気になった。トトロのメイがいなくなったときの感じが全体に漂っている感じ。



アナログになったから、というわけではなくて全体的な絵が狂気を感じさせるような印象が多くて疲れました。
サイケデリックな絵柄で、同じパターンが延々並んでいるとか、波の表現とか、観音様とかあまりに狂気を感じて怖かった。観音様は何だありゃ。



ちなみに、ポニョの歌を歌っている女児はぼくと誕生日が同じらしい。